65歳の誕生日に際し日本社会の歪みを少しでも軽減したいと思う。

65歳になって思うが歳を取れば取るほど、里帰りと言うか、原点つまりアイデンティティーである日本人だという意識が強くなる、先日も書いたが人間は実に上手く行かないように出来ているのだ、日本の聖俗未分離の社会、聖俗を分離して科学ひいては近代文明を発達させた西欧社会、聖俗一致を硬くなに唱え近代文明を拒絶し続けるイスラム社会、これは人為とは思えない次元を超えた違いなのだ。

僕は過去20年間日本人に必要なのは個の確立であり、普遍主義を少しでも理解する事にあると事ある毎に唱えて来たが、この普遍主義と言う代物が日本人にとっては絶対に許容出来ないものらしいのである、ユニバーサルと言いたく無い為にグローバルと云う言葉を遣いたがるみたいなものである。

然しながら明治維新以来の和魂洋才の弊害は厳然としてあるのであり、このねじれを是正して行かない事には教育と社会の齟齬はいつまで経っても埋まらず、若者が社会に出てからアイデンティティークライシスに陥り、自分の責任でもないのにも関わらず鬱になって引きこもったり、はたまた自殺したりするのである。
賢い日本人は近代文明を近代化と文明化と二分して近代化を遂げたのであるが、果たして文明化したのか否かは甚だ疑問である、つまり和魂=文明 洋才=近代と云うねじれである。

近代文明が普遍主義で構築されている限り日本人はこれを学ぶ必要がある、キリスト教vs八百万の神の構図で逃げているわけにも行かないのである、つまりデカルト以降西欧ではキリスト教をも科学して普遍主義を編み出したともいえるからである。

筆者はこの近代文明学総論とも言えるべきものが日本の教育に盛り込まれていないのはGHQの陰謀であるとさえ思っている、つまり近代文明を輸入した際に日本語の取り扱い説明書が付いて来なかったのが致命的だったということである、一言日本語で「近代文明はデカルト以降の社会に対応してますので、聖俗未分離の前近代の日本の社会には対応していません。」と書いておいてくれれば、日本人だって幾らなんでもその部分を埋めるべく、近代文明の淵源を学び教育に取り入れたに違いないのである。

日本人は科学の目的が全能性の追及であり、手段が普遍性の追及である事すら教えられていない、両方の追求姿勢の欠如する日本では科学者すら科学的でないのは此処にあるのだ。
絶対に漏れない原子炉が漏れた途端に神のみぞ知るというのは科学ではなく宗教である、
これはのらくろ上等兵を読んでいた軍国少年が敗戦後鉄腕アトムを読みこぞって科学少年になったからなのである。
日本ではノーベル賞受賞者の根岸先生に至るまで、科学の目的が真理の探求だと理解してない、それが証拠に彼の受賞インタビューで「真理の探究もさることながら科学も大切です」と言った事でも理解できる。

最近計らずも我が憲法の前文に明記されている「人類普遍の原理」を逆手にとった所謂リベサヨの台頭が目立つ、
ボトムアップはアベレージダウンであり住み易くなる人間も居れば住み難くなる人間もいる、自分が住み難くなったからと言ってボトムアップが間違っているとは言えないとは言え、普遍主義の社会的背景が無いのに経済的自由だけ追求するのは実に危険であるといわざるをえない、戦後68年のモラトリアム期間は過ぎてしまい、これ以上拒否できない状態である事も事実ではあるが、このままの開国は実に命取りにもなりかねない。

早急に近代文明学総論ならぬ近代文明の淵源並びに普遍主義の根本にある自と他の哲学を教育に盛り込む必要がある。
長くなるのでもうやめるが、日本人は筆者が公私混同ならぬ個私混同と呼んでいるように個=私と勘違いしている、個は1と云う意味であり、individual=不可分業と云う意味である、つまり、分業できないからtake care of yourselfなのである。

このように私権の行使と個人の自由を同次元で捉えている限り個人の自由など理解出来ないと言う事なのである。
だからこそ昨今の自己責任論が出て来るのであり、自己責任はあくまでも自由に対応しているものであり、私権の行使まで自己責任を問う日本人の考え方は間違っているのだ。

我が先輩の福田さんが官房長官の頃イラクで斬首された香田君を捉えて自己責任だと言って切り捨てたのは有名であり、同じ福田さんが首相を辞任するとき朝日の記者に「私は自分を客観視できるのです」。「貴方とは違うのです」と言ったのも有名であるが、彼は客観を客観視したのであって彼が客観視すべきだったのは「貴方とは違うのです」と云う主観なのである。

どこが違うのか、他との違いばかり論う日本人は共通項で括るという事をしならない、普遍主意gの基本つまり科学の基本である要素還元主義を知らない、因数分解も知らない、だからまとまるものもまとまらないのである。



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